コーヒーは文化だ:流行と定着、そしてフォースウェーブとは

物事は流行を抜け出さなくては定着しないと言われています。

サードウェーブというコーヒー文化は現在、流行を終え人々の生活に定着してきました。

サードウェーブの考え方はそれまでのコーヒー文化の大量消費的思考と対立するものでありつつ、同時にファーストウェーブ・セカンドウェーブの流れの上に成り立っています。

そして近年フォースウェーブを唱える声がちらほらとあがっています。

サードウェーブとはなんだったのか?

フォースウェーブとはなんなのか?

今回は今までの潮流を振り返りながら、これらについて考えていきたいと思います。

ファーストウェーブ

ほんの200年ほど前まで、コーヒーは他の多くの娯楽・嗜好品と同じように一般大衆のモノではありませんでした。

しかし流通等の発達により、安価なコーヒーの大量生産と大量消費、1800年代後半から1960年にかけてのコーヒーの流行・ファースト・ウェーブがおこります。

インスタントコーヒー・缶コーヒーの発明もこの時期で、しかも両方日本の発明であり、コーヒー業界に大きな影響を与えました。

しかし粗悪品も多く、まさに「安かろう、悪かろう」という品質のものが多かったそう。

それが当たり前であり、品質よりも手軽さ、安価さが重視されていたようです。

インスタント化されたコーヒーは世界の大都市でも飲まれるようになり、世界大戦でも大量に消費されました。

しかし品質の悪い、言ってしまえば「不味い」コーヒーに批判や疑問を感じる人々も増えていきました。

そんな中生まれた流れがセカンド・ウェーブとなっていくのです。

セカンドウェーブ

 

セカンドウェーブは1960年から1990年代と言われています。

セカンドウェーブを考えるときのキーワードは

・深煎りの焙煎

・アレンジコーヒー

イメージとしてはスターバックス。というかスターバックスこそ、セカンドウェーブの第一人者といえます。

スターバックス・コーヒー

1971年に創業のスターバックスコーヒーは高品質の深煎りコーヒー、そしてエスプレッソ系のアレンジドリンク、(ラテやフラペチーノなど)で大ヒットし、成功した企業です。

スターバックスの企業ロゴは”一切広告を打っていないにも関わらず”ファッションアイコンとして今でも機能しています。

創業当時から新鮮な豆でコーヒーを提供する、というファーストウェーブとは正反対のアプローチを行い、「シアトル系」と呼ばれるコーヒーチェーン店を牽引してきました。

1970年以降、こういったコーヒーチェーンが増加し、コーヒーは大量消費品から「手の届く嗜好品」として楽しく美味しく飲む、また交流の場としても人々に愛されるようになっていったのです。

サードウェーブ

しかしセカンドウェーブまではコーヒーは真の意味で主役ではありませんでした。

今までの流れでは生産者や豆の品質に関して飲み手が知り、選ぶことはできなかったのです。

1990年代後半に提唱されはじめたサードウェーブは、単一種の豆(シングルオリジン)や生産者製作工程に光をあて、豆の個性やテイストを重視します。

日本では2000年代中頃から流行の兆しが見えはじめていたといいます。

Cup of Excellence(カップオブエクセレンス)という評価制度が立ち上がり、生産過程から細かいテイスティングを乗り越え、高品質として認められたものはTop of Topとして取引されています。

まさに作り手、豆自体が主役の潮流です。

同時に「作り手には相応の対価を」と、フェアトレードな取引も増えているようです。

飲み手側としては多少値段が高くなってしまいますが、双方にとって利点のある流行となっていると言えます。

(フェアトレードはカップオブエクセレンスとは全く別の評価・制度です)

世界の潮流と異なる日本の喫茶・コーヒー文化

以上が世界的なコーヒー文化の移り変わりとなります。

しかし日本のコーヒー文化は独自の潮流を辿ってきました。

戦後の喫茶文化の流行とその姿勢は、現在のサードウェーブの先駆者たちに大きな影響を与えました。

サードウェーブ文化は日本に関していえば、原点回帰の流行となるのです。

新しい流行に以前の流行が淘汰されることはなく、別の文化、用途として分化している点も興味深いですね。

最近のコンビニコーヒーはファーストウェーブの新しい形と言えるかもしれません。

フォースウェーブは存在するのか?

3つの流行の興味深いもう一つの点として、流行推移の間隔がどんどん短くなっています。

・ファーストウェーブ 1800年代後半〜1960年代(約100年)

・セカンドウェーブ 1960年代〜1990年代(約30年〜40年)

・サードウェーブ 1990年代後半(2000年代半ば)〜(約20年)

時代とともに流行の移り変わりが激しくなっていることがわかります。

そして今フォースウェーブに関して声が上がっています。

ものではなく、流行の大量生産・大量消費の時代になってきていると感じますね。。

フォースウェーブとしてどんなものがあげられているかというと

・誰が淹れるか

・自家焙煎

などがあげられます。個人的には上記を掛け合わせた

「スペシャリティコーヒーのような品質の良い豆をオンラインで安価に入手し、自身で焙煎・抽出を行うこと」

が次の潮流になっていく気がしています。

しかし現実には次の流行として世界的潮流とはなっているものはありません。

現在フォースウェーブを謳っているものは、サードウェーブにあやかりフォースウェーブとしてブランディングし売っていきたい、売り手側のマーケティング的視点と考えても良いかと思います。

もちろんこれらがフォースウェーブになれないと言いたいわけではなく、現在では次の流行と言えるほどのものではないということです。

流行とは結果的には消費者が作っていくものです。新しい流れは遠からずやってくることでしょう。

 

 

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