「お客様は神様」
こういう考えはもう古いと思っています。しかしそれは僕ら若い世代だけなのかもしれません。
僕はWeb広告運用代行の仕事をしているのですが、そのほとんどがクライアントワークになります。
クライアントワークというとどんなことを思い浮かべますか?
僕の場合はメールと報告です。
そして、僕はここ1カ月メールに怯え、報告に頭を抱えていました。。
今月いっぱいで契約が切れることになり、どこかほっとしている自分もいます。
何がそんなに大変だったのだろう?
心に余裕ができたので振り返ってみたいと思います。
成果が欲しいの?満足したいの?

クライアントは大きく分けて2種類存在すると感じています。
成果を求めるクライアント
成果を求める方は分かりやすいですね。
結局のところはいくら売り上げたいから、この広告費で問い合わせを〇件取ってきて、というところが結論です。
これに対して僕ら運用者は「できるか」「できないか」ということになります。
できれば広告費が増えて手数料も増える可能性がある。できなければ契約を切られる。
シンプルなやり取りだと思います。(本当にこうやってシンプルに終われるといいのですが、現実はなかなかうまくいかないものですね)
満足を求めるクライアント
対して満足をもとめるクライアントは、「自分たちがやりたいようにやりたい。それで成果を出してくれ」といってくるのです。
ここがやっかいなところで、特にちょっとWebの知識があるとか、全部を自分で把握しておかないと気が済まないとか、代理店を顎で使うのになれている言いたがり屋タイプの方に多く見られます。(あれ?クライアントってほぼ全部このタイプ…?)
「この施策やって」「あれも取り入れて」
あれやってこれやってと指示をして、結果が出ないと「なんで成果が出ないんですか?説明してください」とくるわけです。
理由をちゃんと説明しても「そこを何とかしてください」の一点張り。
最終的には「お前らに任せておいてもどうにもならない。やっていることはすべて報告しろ」となります。
皆さんの周りにもそういう人いませんか?
そういう人たちの「欲望」を満たすのは並大抵のことではありません。
身につくスキルもある…

僕が今回受け持ったのは「満足を求める」側で、すべてを把握していないと気が済まないタイプのクライアントでした。
その上自分では「成果を求める」側だと考えていたのでよりタチが悪かったのです。。
報告・報告の毎日で、これは何のために必要なの?と思いながらメールを見返す日々。
いくらやっても上限はないし、お金を払ってるのだからそれくらいやってよ、というスタンスでした。
無駄なメールの中に混ざる「これどういうこと?」「あれまだなの?」というミス(と先方が考えるもの)の指摘。
それが怖くて、就業外でもメールがくるたびにげんなりしていました。。
確かにお金をもらっています。でもそれは成果を出すためのお金であって、それ以外の工数が多すぎました。。
そんななか身についたのは「うまくかわすスキル」としか呼べないものです。
つまり言い訳、つじつま合わせの説明ですね。。
こちらが詰められないように、どういう言い回しをしておくか。
「それは違うんですよ」と言い続ける毎日で、ミスでない部分でさえつじつまを合わせるのに必死でした。
最近ちょっとクライアント対応がうまくなったかも、と自分で感じていたのですが、なんてことはない、「うまくかわすスキル」が身についていただけなんです。
必要なスキル・必要ないスキル

むかし恩人に言われた言葉で
「飯を食うために仕事をするのか、仕事をするために飯を食うのか?」
というものがあります。
その人が考えた言葉ではないとは思いますし、当時17,8だった僕にはピンと来ない言葉でした。
でも今なら、「飯を食うための仕事」は嫌だとはっきり言えます。
今回のクライアントワークは間違いなく「飯を食うためだけの仕事」だった。
それ以外に得るものは何もなかった、と断言できます。
もちろん、うまくかわすスキルは重要だ、という人もいるでしょう。
その人の住む世界、飯を食うために仕事をする世界ではそうだと思います。
そして慣れてしまえばできないこともないと思います。
でも僕はもうこりごりです。。
クライアントワーク以外で稼げるスキルを身につける、
または「成果を求めるクライアント」だけをこちらで選べるくらいの実力をつける、
そうやって生きるしかないと痛感した1カ月となりました。
皆さんのクライアント様はどちらのタイプでしたか?
HarukaMaeda
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